宅建2019年度(令和元年度)宅建試験に関係する 法改正の内容

2019年(令和元年)10月20日に実施される宅建試験に関係する法改正の内容をとりまとめて掲載しています。

宅建試験では、毎年その年の4月1日までに施行された法改正の中からも出題されています。そのため、4月以前に発行されたテキストで学習をしている方は、その改正部分を追加で勉強しておく必要があります。

 

 

1.接道規制の適用除外に関する改正(平成30年9月25日施行)

A。建築物の敷地が道路に2メートル以上接することを求める規制(接道規制)が適用されない建築物として、新たに、その敷地が幅員4メートル以上の道(道路に該当するものを除き、避難及び通行の安全上必要な国土交通省令で定める基準に適合するものに限る。)に2メートル以上接する建築物のうち、利用者が少数であるものとしてその用途及び規模に関し国土交通省令で定める基準に適合するもので、特定行政庁が交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がないと認めるものが加えられました。

B。また、敷地の周囲に広い空き地を有する等の要件を満たす建築物で、特定行政庁が交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がないと認めて建築審査会の同意を得て許可したものについては、適用しないとされました。

※参考資料②の14ページ

 

2.接道規制の適用除外に係る手続きの合理化に関する改正(平成30年9月25日施行)

上記接道規制の適用除外のうち、Aに該当しあらかじめ基準を定めている場合には、建築審査会の同意は必要なく、その部分において手続きの合理化がなされました。

※参考資料②の14ページ

 

3.接道規制を条例で付加できる建築物の対象の拡大(平成30年9月25日施行)

敷地が袋路状道路にのみ接する一定規模以上の長屋等の建築物について(一戸建ての住宅を除く)、地方公共団体が条例で接道規制を強化できるよう改正されました。

近年、袋路状道路の奥地に在館者密度の大きな建築物が建築される事例が問題となっており、避難の際に多数が接道部分に集中するなどして避難に支障が生じるおそれがあります。

そのため、このような建築物のうち、延べ面積が150㎡超のものについては、地方公共団体が条例で接道規制を強化できるよう制度の拡充がなされました。

(一戸建ての住宅については、在館者密度が小さいため対象から除かれます。)

※参考資料②の15~16ページ

 

4.容積率規制の合理化(老人ホーム等の共用の廊下等)(平成30年9月25日施行)

老人ホーム等について、共同住宅と同様に、共用の廊下・階段の床面積を容積率の算定対象外とすることになりました。

※参考資料②の18ページ

 

5.日影規制の適用除外に係る手続きの合理化に関する改正(平成30年9月25日施行)

改正前の制度では、法第56条の2ただし書の許可を受けた建築物について増改築等の行う際には、日影が変わらない範囲で増改築等を行う場合であっても建築審査会の同意を得て許可をすることになっていました。

今回の改正では、許可を受けた建築物について、周囲の居住環境を害するおそれがないものとして法令で定める位置及び規模の範囲内において、増築、改築、移転する場合、再度の許可は不要となりました

※参考資料②の22ページ

 

6.民法。自筆証書遺言書の方式緩和に関する改正(平成31年1月13日施行)

自筆証書によって遺言をするには、遺言者がその全文と日付、氏名を自書して印を押さなければなりません。

今回の改正では、これに付加する財産目録については、自筆である必要はなくパソコン等で作成することが可能になりました。

※関連資料:法務省パンフレット(PDF)

 

7.その他新たに重要事項説明義務として追加された事項(平成30年7月15日施行、平成31年4月1日施行)

以下の3つについて、新たに重要事項説明義務が追加されました。

■都市再生特別措置法等の一部を改正する法律(平成30年7月15日施行)

立地適正化計画に記載された区域(居住誘導区域又は都市機能誘導区域内の一定の区域)内の一団の土地の所有者及び借地権等を有する者は、その全員の合意により、立地誘導促進施設の一体的な整備又は管理に関する協定(立地誘導促進施設協定)を締結することができます。公告があった立地誘導促進施設協定については、その公告後に当該協定の対象である土地の所有者等となった者に対しても当該協定の効力が及ぶため、宅地又は建物の使用等について法令上の制限がある場合に、購入者等が不測の損害を被ることを防止するため、新たに説明すべき重要事項として位置付けられました。

 

■高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(平成31年4月1日施行)

移動等円滑化促進地区内又は重点整備地区内の一団の土地の土地所有者等は、その全員の合意により、高齢者、障害者等が円滑に利用することができる案内所その他の当該土地の区域における移動等円滑化に資する施設の整備又は管理に関する協定(移動等円滑化施設協定)を締結することができるとされました。

この場合において、改正バリフリ法第51条の2第3項の規定において準用する同法第46条等の規定では、公告があった移動等円滑化施設協定については、その公告後に当該協定の対象である土地の所有者等となった者に対しても当該協定の効力が及ぶ。そのため、これらの法令上の制限がある場合、購入者等が不測の損害を被ることを防止するため、法令に基づく制限を重要事項として説明するよう義務付けられました。

 

■森林経営管理法(平成31年4月1日施行)

市町村は、その区域内に存する森林の全部又は一部について、当該森林についての経営管理の状況、当該森林の存する地域の実情その他の事情を勘案して、当該森林の経営管理権を当該市町村に集積することが必要かつ適当であると認める場合には、経営管理集積計画を定めるものとされました。また、市町村は、経営管理実施権の設定を民間事業者に行おうとする場合には、経営管理実施権配分計画を定めるものとされました。

これらの公告後に所有者となった者に対しても効力が及ぶことから、宅地又は建物の購入者等が不測の損害を被るおそれがあることから、説明すべき重要事項として位置付ける改正が行われました。

 

参考資料①:国交省 建築基準法改正の概要(2018年平成30年9月25日施行)

参考資料②:建築基準法の一部を改正する法律案改正概要(こちらの資料にはまだ施行されていないものも含まれています)