平成29年宅建試験 問6~10

問6.

Aが死亡し、相続人がBとCの2名であった場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

1.①BがAの配偶者でCがAの子である場合と、②BとCがいずれもAの子である場合とでは、Bの法定相続分は①のほうが大きい。

2.Aの死亡後、いずれもAの子であるBとCとの間の遺産分割協議が成立しないうちにBが死亡したときは、Bに配偶者Dと子Eがいる場合であっても、Aの遺産分割についてはEが代襲相続人として分割協議を行う。

3.遺産分割協議が成立するまでの間に遺産である不動産から貸料債権が生じていて、BとCがその相続分に応じて当該貸料債権を分割単独債権として確定的に取得している場合、遺産分割協議で当該不動産をBが取得することになっても、Cが既に取得した貸料債権につき清算する必要はない。

4.Bが自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内に家庭裁判所に対して、相続によって得た財産の限度においてのみAの債務及び遺贈を弁済すべきことを留保して相続を承認する限定承認をする旨を申述すれば、Cも限定承認をする旨を申述したとみなされる。

 

問7.

請負契約に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。

1.請負契約が請負人の責めに帰すべき事由によって中途で終了し、請負人が施工済みの部分に相当する報酬に限ってその支払を請求することができる場合、注文者が請負人に請求できるのは、注文者が残工事の施工に要した費用のうち、請負人の未施工部分に相当する請負代金額を超える額に限られる。

2.請負契約が注文者の責めに帰すべき事由によって中途で終了した場合、請負人は、残債務を免れるとともに、注文者に請負代金全額を請求できるが、自己の債務を免れたことによる利益を注文者に償還しなければならない。

3.請負契約の目的物に瑕疵がある場合、注文者は、請負人から瑕疵の修補に代わる損害の賠償を受けていなくとも、特別の事情がない限り、報酬全額を支払わなければならない。

4.請負人が瑕疵担保責任を負わない旨の特約をしたときであっても、知りながら告げなかった事実については、その責任を免れることはできない。

 

問8.

A、B、Bの3人がDに対して900万円の連帯債務を負っている場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。なお、A、B、Cの負担部分は等しいものとする。

1.DがAに対して履行の請求をした場合、B及びCがそのことを知らなければ、B及びCについては、その効力が生じない。

2.Aが、Dに対する債務と、Dに対して有する200万円の債権を対当額で相殺する旨の意思表示をDにした場合、B及びCのDに対する連帯債務も200万円が消滅する。

3.Bのために時効が完成した場合、A及びCのDに対する連帯債務も時効によって全部消滅する。

4.CがDに対して100万円を弁済した場合は、Cの負担部分の範囲内であるから、Cは、A及びBに対して求償することはできない。

 

問9.

1億2,000万円の財産を有するAには、配偶者はなく、子B、C、Dがおり、Bには子Eが、Cには子Fがいる、Bは相続を放棄した。また、Cは生前のAを強迫して遺言作成を妨害したため、相続人となることができない。この場合における法定相続分に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。

1.Dが4,000万円、Eが4,000万円、Fが4,000万円となる。

2.Dが1億2,000万円となる。

3.Dが6,000万円、Fが6,000万円となる。

4.Dが6,000万円、Eが6,000万円となる。

 

問10.

①不動産質権と②抵当権に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、誤っているものはどれか。

1.①では、被担保質権の利息のうち、満期となった最後の2年分についてのみ担保されるが、②では設定行為に別段の定めがない限り、被担保質権の利息は担保されない。

2.①は、10年を超える存続期間を定めたときであっても、その期間は10年となるのに対し、②は、存続期間に関する制限はない。

3.①は、目的物の引渡しが効力の発生要件であるのに対し、②は、目的物の引渡しは効力の発生要件ではない。

4.①も②も不動産に関する質権であり、登記を備えなければ第三者に対抗することができない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

答え:問6=3、問7=3、問8=2、問9=3、問10=1

※問6の1:相続は配偶者が1/2、子供全員で1/2ですから、子供が2人以上の場合は①のほうが大きいですが、この場合は1/2ずつなので誤りです。

※問10の1:不動産質権者はその債権の利息を請求することができない。抵当権者は利息を請求する権利を有するときは満期となった最後の2年分についてのみ抵当権を行使することができる。

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